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2018年本会議、一般質問と答弁です。

無所属、三次ゆりかです。
自分が困った経験をしてきたことと、4年間で聞いてきた声をこの一般質問に思いをこめて質問をさせていただきますので、区長並びに関係理事者の明快な答弁をお願いします。


 《子育て支援と教育について》
 最初に、江東区における、産前産後ケアについて伺います。
江東区における産後ケア事業は、宿泊型産後ケア、日帰り型産後ケア、乳房ケア(訪問・外来型)とありますが、宿泊型は3泊4日で1回のみしか利用できないなど、非常に制限されているのが実情です。少子高齢化対策が喫緊の課題である現状において、区内の子育て環境を充実させるためには、まず産後ケアを充実させる必要があると考えます。
近年日本においても、フィンランド由来のネウボラという産前産後支援が紹介されています。これは、地方自治体が、出産前の段階から子育てまでの期間で切れ目のない支援を行う制度をいうわけでありますが、国内の基礎自治体でも文京区や和光市がこの取り組みを行い、産前産後支援を充実させています。現状、江東区は先に申し上げましたように、産後支援が非常に薄く、また、産前と産後でいわゆる「切れ目」が存在し、安心して出産と子育てができる環境ではないとの声も届いております。
わたしは妊娠後期マタニティーブルーになり、ゆりかご面接をしようと相談させていただき、アポなしで電話をしても丁寧に保健師さんに対応いただき、身体中が痛くても優しく話を聞いてくれるだけで心が落ち着きました。とてもその時のことを鮮明に覚えており、保健師さんにはとても感謝しております。ですが、このサービスを使いたくても知らない人も多いと思います。妊娠したら夫婦で必ず参加していただけるように両親学級をすすめるなど、男性の育児参加が必須の核家族が増加していると感じます。
産前産後ケアがうまくいけば、離婚率や、虐待予防、貧困対策などが大幅に解決できると考えます。具体的には、保健師の拡充や助産院との連携や誘致、そしてなによりネウボラ制度の肝である産前産後で切れ目なく支援する仕組みの構築がさらに必要であると考えますが、見解を伺います。
次にゆりかご面接のプレゼントについてです。
以前も質問させていただきましたが、第一子、第二子、第三子を出産される方もおられます。同じものを毎回うけとるよりも選びたいとの声が寄せられておりますが、江東区で生産されたものなどを集めた選べるカタログにしてはいかがでしょうか。

 次に母子手帳についてです。
以前も低出生体重児の母子手帳の交付を質問いたしましたが、障害のある子どもや外国人の子どもも増えて、多様な形での母子手帳の交付が必要と考えます。また、こうした中身や種類の違う母子手帳の交付の実現には、母子手帳を電子データ化することで対応できるのであり、すでに多くの自治体で母子手帳の電子化、スマホアプリでの導入が実施されています。江東区において、多様性ある子育てができるようにするため、母子手帳の交付の多様化と電子データ化を図るべきと考えますが、見解を伺います。

 次に、子ども家庭支援センターについてです。
有明に子ども家庭支援センターを作るということを聞き及んでおり、その点、子育て家庭を支援するものとして評価いたします。もっとも、より充実させるために図書館や児童館を併設してほしいという声もあります。海外においては、子育て支援室と近接して公園や児童館が併設されていることも稀ではありません。また、国内においても、私が先ごろ視察しました明石市では、子育て支援センターにプレイルームとともにこども図書室が併設されております。新設される有明につきましては、多様性ある子育て支援を行うため、図書室の併設も重要と考えますが、区の見解をお伺いいたします。

 次に、誕生学や性教育について伺います。
東京都の教育委員会は、本年4月に「性交、避妊、人工妊娠中絶という言葉を使って説明した点が、中学生の発達段階に応じておらず、不適切」という見解を示し、内外から問題視されました。報道段階ではありますが、そうした姿勢は修正されつつあるものの、まだ性教育の必要性と重要性について理解が進んでいないのが現状です。
 性教育は誕生学と合わせて、5歳から行うのがグローバルスタンダードです。望まない妊娠を防ぐため、また、性交渉や性病について正しい知識を持ち、相手を傷つけないようにするために、区独自でも性教育について充実策を図っていく必要があると考えます。特に先ごろ東京都教育委員会が行った都内のアンケートにおいては、性教育について、「外部講師が効果的」との結果が得られており、外部講師の充実策も一つの施策だとも考えますが、区の性教育の施策の方向性についてと合わせて、所見を伺います。


《こどもの権利保護について》
次に子どもの権利について伺います。
子どもの権利条約が国連で採択されて来年で二十年となります。子どもの権利条約は、①生きる権利②育つ権利③守られる権利④参加する権利という4つの権利を軸に定められているものですが、その考え方は、この20年でグローバルスタンダードとなっています。すなわち、子どもの問題を子どもの権利の視点でとらえ、解決していこうとすることはいまや国際的な潮流(ちょうりゅう)であり、要請(ようせい)であるといえます。日本においても、一昨年、改正された児童福祉法が、「すべての子どもは条約の精神にのっとり福祉を等しく保障される権利を有する」と規定し、子どもの権利条約の理念が盛り込まれました。そして、最も子供に身近な基礎自治体においても。子どもの権利条約の理念を盛り込んだ、子どもの権利条例の制定がこの20年で相次ぎ、23区内でも豊島区や目黒区、世田谷区などで子ども条例が制定されています。こうした基礎自治体では、子ども条例の制定によって、単に理念が制定されたというばかりでなく、行政の施策の方向性が定まり、具体的に子供を守る環境などが充実していっていると聞き及びます。江東区におかれましても、平成24年第1回区議会定例会において子どもの権利条例の制定について検討するご答弁がございました。いまや、グローバルスタンダードともなっている子どもの権利について、江東区においても早急に条例制定をするべきと考えますが、見解を伺います。

次に、無戸籍の人たちへの対策について伺います。
親の事情などで自治体に出生届が出されず「無戸籍」になった子ども達たちがいることが社会問題となっております。法務省の資料では714名、一部調査では推定一万にいるといわれています。こうしたこどもたちは、何ら責任がないのにもかかわらず、生まれた環境で将来の就職、あるいは結婚など様々な不利益を生じることとなっています。法務省は昨年、地方における関係機関との連携強化を打ち出しました。
 区としてこうした問題を解決するためには、相談窓口を設置すること、生活支援や教育支援を行うこと、精通する弁護士を紹介すること、無戸籍者がどれくらい区内にいるのか把握するなどが必要だと考えますが、区の認識と今後の課題を合わせて伺います。  


《ひとり親への支援について》
次に、ひとり親に対する支援についてです。
現在区が行っているひとり親向けの経済的支援は、育成手当、扶養手当、医療費助成、基礎年金などに限られており、生活の足しにはなるものの、ひとり親家庭の生活基盤を作り、整えるというアプローチとはなっておらず、ひとり親家庭が有する諸問題についての根本的な解決とはなっていないと考えます。
家族の生活は、住居から始まります。住まいに対する施策を整えることこそが、何らかの事情で生活苦に陥っている家庭を救う最も有効な解決策であり、その後の自立にもつながるわけです。生活基盤が整わないうちから、自立を促しても、行き詰ります。例えば、住所がなければ就職口はみつかりません。また、死別・離別された子どもは精神的なショックを受けていることが多く、安定的な生活基盤、住まいが必要です。そのためにも、現状弱者となっているひとり親家庭に対しては、家賃補助が必要であると私は考えます。東京都内では、武蔵野市、国立市などが家賃補助を実施しており、海外ではドイツやオーストラリアなど多くの国でひとり親家庭に対する住宅補助金が給付され、ひとり親家庭の貧困問題を救っています。
ひとり親家庭への家賃補助についての見解を伺います。

 同じくひとり親家庭の経済的支援以外の支援についてです。
ひとり親家庭の多くの親は生活苦から夜も仕事に出なくてはならないという現状があり、また休日にも就業している例が多くみられます。
ひとり親ではないご家庭でも働かなければならない状況の方もおられます。
とても痛ましい事故が今月初旬に東雲のマンション7階から4歳児が転落死する事故がありました。1人で留守番をしていたようで外出していた母親が帰宅する時間帯で外廊下から母親を確認しようとした可能性があり、高さ約1メートルの柵が設置されていたが、近くに踏み台があったそうです。
4歳児や小さなお子さんを1人で留守番させないようにしていかなければならないと考えます。
そして、年末年始にかけても24時間営業の店舗や企業などでひとり親家庭の親が就労していることが大いに予想されるわけですが、区としてどの程度認識しているのか、そしてそうした家庭の子どもに対してのサービス支援はどのようなことをしているのか、今後の課題をどのように認識しているのか、心よりお悔やみ申し上げ、見解を伺います。
こどもの貧困の連鎖をたちきるためには、こどものときからの自立を促すことが不可欠で、そのためには意欲・自制心・やり抜く力・社会性などの非認知能力を醸成(じょうせい)する教育が有効とのことですが、区はどのようにして貧困の連鎖をたちきろうとしているのか伺います。
 

《保育園の避難訓練について》
最後に、保育園の避難訓練の在り方についてです。
東京都の保育園は毎月一回の避難訓練が義務付けられております。そして、東京都は、その際、重点チェック項目として毎回必ず外出しての避難訓練をするよう指導していると伺っております。
たしかに、阪神淡路大震災、東日本大震災などでは外出での避難が有効ということではあります。しかしながら、その他の地震においては、まずは屋内待機が基本です。熊本地震の際も、ニュースでしきりに 「あわてて外に出ずに落ちついて行動してください」と呼びかけていました。豊洲のオフィスに働く保護者の話では、オフィスでは屋内待機指示がだされていると伺っております。
 また、毎月一回の避難訓練が外出ということは、7月8月の猛暑日やこれからの非常に寒い時期にも園児を外出させなければならないという、園児への負担も強いていることになっているのが現状です。
 こうした事態になってしまっている原因は、東京都のチェック項目という点だけでなく、昔決まった訓練方法をそのまま踏襲(とうしゅう)しているという慣習があるとも考えます。今こそ訓練方法をアップデートして、若い保育士の方の育成にも用いるべきです。
 江東区として、こうした区の特性と現場の声を活かした避難訓練システム、具体的には、毎月一回の避難訓練のうちでも気候の悪い季節においてはさまざまな災害を想定して屋内待機の避難訓練方法を採用するよう調査研究して実行していくことが必要であると考えますが、区の見解を伺い、質問終わります。

ご静聴ありがとうございました。
《答弁》三次ゆりか議員のご質問にお答えします。
こどもの権利の保護についてのご質問のうち、まず、こどもの権利条例についてです。
ご指摘のように現在一部の自治体においてこどもの権利条例が制定されており、そこでは児童の権利条約に基づいたこどもの権利の内容等について定められております。
平成28年度の児童福祉法改正で、児童の権利条約の精神にのっとり事業を進めることが児童福祉の原理と規定され、本区では、こどもの権利条例がなくても、条約の精神である、こどもの最善の利益を念頭に事業を行っております。
また、他自治体において条例制定により行政の施策の方向性が定まっているとのご指摘でありますが、長期計画やこども・子育て支援事業計画の中に条約の精神を盛り込むことで、施策の方向性を明確にお示しすることが可能であると考えております。従いまして、現時点におきましては、こどもの権利条例の制定は考えておりません。
次に、無戸籍対策についてですが、「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子」とする民法の「嫡出推定」や、DV被害者など、親の複雑な事情により「無戸籍」となる場合があるため、その公的な支援は必要であると認識しております。
本区においては現在17名を把握しており、関連窓口で無戸籍者と確認できた場合には、手続きの説明や案内を行い、その情報を毎月法務省に提供しております。また、法務省では、地方自治体、教育・福祉機関、弁護士会等と連携した「無戸籍者解消プロジェクト」による支援を行っており、本区としても、その一翼を担い、今後も丁寧な対応を行ってまいります。
なお、その他のご質問につきましては、所管部長から答弁いたさせます。
次に子育て支援と教育についてのお尋ねです。
 まず産前産後ケアについてです。
 区は、一昨年度より「ゆりかご・江東事業」を開始し、妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援を、他区に比べて充実した内容で実施しています。
ゆりかご面接は、保健師等の専門職が妊婦と面接をして支援を行なうもので、開始時より約九千人の区民に利用いただいています。産後ケア事業では、宿泊型、日帰り型ケア、乳房ケアを実施し、体調不良や育児不安、育児支援が得られない母子などを広く支援しています。昨年度からは、利用対象者の範囲の拡大、利用日数や回数、また、実施医療機関数を増やしたところです。その結果、利用者は大きく増え、区民から好評を得ています。今後も引き続き、妊娠・出産・子育ての切れ目のない支援の充実に努めてまいります。また、本事業では、面接を受けられる方に育児支援グッズを贈り好評ですが、その内容については、今後も区民の声を訊きながら研究してまいります。
次に、母子健康手帳についてです。
区では、妊娠を届けられた方に母子健康手帳を交付し、母子の心身の状況を把握し記録するともに、妊娠や出産、子育てに必要な情報を提供しています。
この、母子健康手帳の内容については法に定められておりますが、母子の様々な心身の状態や社会的状況に合わせて副読本やパンフレットなども用いて、丁寧に支援を行っています。電子化など媒体の工夫については、状況に応じて研究を行ってまいります。
次に子ども家庭支援センターについてです。
有明北地区に平成32年度に開設する予定の子ども家庭支援センターに、図書室を併設するべきではないか、とのご提案です。このセンターは、民間の大規模開発で建設する商業棟の一角を賃借して整備するもので、センターとしては十分な面積を確保できるものの、賃借できる面積の制約から、図書室を併設することは困難です。既存の子ども家庭支援センターでは、こども向けの絵本コーナーを設置しており、有明におきましても同様の対応を取ることで、こどもたちが本に親しめる環境を整備してまいります。
次に、誕生学・性教育についてお答えします。
性教育については、中学校学習指導要領の保健体育の中で実施をしており、指導に当たっては、発達の段階を踏まえること、学校全体で共通理解を図ること、さらには、保護者の理解を得ることなどに配慮をして授業を行っております。
お尋ねの外部講師については、一部実施している学校もありますが、その効果的な活用については、さらに研究をしてまいります。
区教育委員会といたしましては、今後とも都教育委員会から示された見解に則り、学習指導要領に即して指導を行ってまいります。

次に、ひとり親への支援についてのご質問にお答えいたします。
まず、ひとり親家庭への家賃補助についての見解ですが、ひとり親家庭に限らず、居住の確保は生活の基盤であると認識しております。
本区では、ひとり親家庭への家賃補助は行っておりませんが、お部屋探しサポート事業として、ひとり親世帯に対する空き室情報の提供を平成29年7月より実施しております。このお部屋探しサポート事業によって契約した場合には、一定基準額以下の所得世帯には契約金の一部を助成するなど、ひとり親世帯に向けた居住支援策に取組んでおります。
また、都営住宅では、ひとり親世帯向けに優遇抽選や、抽選によらず住宅困窮度の判定を行い、困窮度の高い方から順に入居可能な募集も実施しております。さらに、東京都住宅供給公社では、ひとり親家庭への入居サポートとして、収入審査の緩和や、経済的な支援である家賃の減額など様々な施策が実施されており、こうした制度の活用も可能となっております。
本区では、都の施策の活用等を含め、ひとり親家庭に対する居住支援に努めており、現時点では、家賃補助を実施する考えはありません。
次に、ひとり親家庭への経済的支援以外の支援についてです。
ひとり親家庭の保護者の、夜間や休日の就労状況につきましては、現時点では把握しておりませんが、今年度実施した子育て世帯生活実態調査におきまして設問を設けており、今後分析を通して実態把握を行ってまいります。また、このような家庭のこどもに対する支援や課題ですが、必要な支援等につきましては、調査の分析結果も踏まえて、今後検討していきたいと考えております。
貧困の連鎖を断ち切るための区の対応についてですが、生活困窮者自立支援法の改正に伴い、子どもの学習支援事業が強化され、平成31年4月1日から施行されます。これにより、従来の学習支援に加え、生活習慣・育成環境の改善に向けた子どもや保護者への助言のほか、進路選択等に関する相談、情報提供、助言、関係機関との調整といった事業の拡充・強化を図ることとなります。
まなび支援員及びまなび塾による学習支援事業は引続き充実させながら、創意工夫のある取組みについても検討してまいります。

次に、保育園の避難訓練についてお答えいたします。
現在、東京都内の保育園につきましては、毎月一回以上の屋外への避難訓練を実施するよう、東京都より指導がなされております。これは、地震等の自然災害のみならず、施設内に留まることが危険であると施設長が判断した場合に、確実かつ迅速に園児や職員を安全な場所に避難させるため、また緊急時における職員の行動計画や避難経路の確認を徹底するため、設定されているものです。
地震の際には、落下物からこども達を守るため、まずは屋内待機が必要になるとは思いますが、地震の後に、建物内や近隣の建物から火災が発生したり、建物内で漏水やガス漏れが発生したりした場合には、屋外への緊急的な避難が必要になります。しかし、園児の場合は自主的に行動できる力を有していないことから、保育園の職員には、自分自身のみならず園児を安全な場所に導くための判断力や体力が求められます。常日頃から屋外への避難訓練がなされていないと、いざという際に冷静な対応を行うことが困難になります。
また、毎月一回の屋外への避難訓練が園児への負担を強いているのではないかとのことですが、夏季においては、朝の気温が上がらない時間帯などに訓練時間を設定したり、冬の寒い時期においては、こどもの防寒対策を徹底したりするなど、各保育園においては、園児の負担を軽減するよう工夫しているところでございます。あわせて、今後の保育園への巡回指導などにおいても、訓練を行う際にこども達の安全を配慮する様、なお確認してまいります。
保育園でお預かりしたこども達を安全に保育することは、何よりも優先されるべきことであります。そのため、型にはめられた訓練を実施するだけではなく、地域や保育園の実情に合わせた訓練を調査研究し、日頃の安全安心な保育に活用していくことは、保育士の危機管理意識や対応能力の向上など、保育の質を高めることにもつながると考えます。
区内の保育園においても、避難訓練について、多くの積極的な取組みがなされていることから、取組み事例の情報を区内の保育園で共有することにより、今後も、本区の保育園全体の防災意識の向上に努めてまいります。

議会・政治のこと   2018/12/03   三次ゆりか
≪ 江東区の区立幼稚園のあり方に関する検討状況について  |  中目黒のホテルと提携!動画の撮影に行きました! ≫

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